FXをやっていると、
損切り後に反転して
悔しい気持ちになる事がありますよね。
しかもそれがやたらと多いと
損切り貧乏になって、
「自分が設定した損切りラインは正しいのか?」
なんて不安になるものです。
そこで今回は、
損切り貧乏を避ける為の方法や
設定すべき損切りラインについて
解説をしていきます。
損切り貧乏になる理由
まずは損切り貧乏になる理由から
お伝えしていきます。
FXをやっていると、
損切りをちゃんとしているのに
損切り後の反転が多発して
損切り貧乏になる事があります。
私の経験上、この主な理由として、
・固定pipsで損切りをしている
・金額で損切りをしている
・自分の感覚だけで損切りをしている
といった点があげられます。
固定pipsで損切りをしている
固定pipsで損切りをしていると
損切り貧乏になる可能性が増えます。
なぜなら、
相場はその時の状況によって
動く値幅の大きさが変わってくるからです。
例えば、損切り幅を
常に20pipsに固定していたとしましょう。
この時にボラティリティが高い相場だと
少し逆行されただけで
すぐに損切りにかかってしまいます。
そしてその後に
反転していく事が多くなります。
逆にボラティリティが低い相場だと、
同じエントリー位置と
損切り幅であっても
損切りにならずに済みます。
つまり、固定pipsでの損切りは
常に損失を一定に抑えられるので、
一見リスク管理になっているように思えます。
しかし、
実は相場状況を無視している事になるので、
損切り貧乏に陥りやすくなります。
金額で損切りをしている
損失額を決めて損切りをしている場合も
損切り貧乏になりやすいです。
なぜなら、
これも固定pipsでの損切りと同様に
相場状況を無視して、
自分都合で損切りをしているからです。
損失額を一定に抑えること自体は
リスク管理として非常に有効です。
ただし、
相場のボラティリティを考えずに
金額ベースで損切り幅を決めてしまうと
問題が出てきます。
例えば、1回のトレードで
1万円の損失に固定した場合、
その時のエントリー位置から逆算すると、
正しい損切りラインよりも手前で
損切りをする事になります。
これは単に、
自分の財布事情に合わせた
中途半端な位置になってしまいます。
そうなると、
本来は損切りをするべき位置じゃないのに
損切りをする事になり、
その直後に反転をして
利益を取り逃すことになります。
このように、
金額だけで損切りラインを決めると
結果的に損切り貧乏を
繰り返しやすくなるのです。
自分の感覚だけで損切りをしている
自分の感覚だけで
損切りをする場合も
損切り貧乏になりやすいです。
例えば、昔の私は
損切りラインや損切幅などを決めずに
自分が耐えられなくなったら
損切りをするという
意味不明な行動をしていました。
これをやってしまうと、
損切り位置や損切り額がバラバラで
当然ですが
結果も安定しませんでした。
また、感覚で損切りをしていた為に
正しい損切りラインの手前で切ってしまい、
その直後に反転する事が多かったです。
更には、
遅すぎる損切りになった時も
切った直後に反転をして
悔しい思いもしていました。
FXで安定して勝てない時の感覚は
単なる山勘であって、
ギャンブルと同じようなものです。
だからこそ、
損切りは自分の感覚ではなく、
ちゃんとした根拠を持って
設定すべきなのです。
ここをサボって
いつまでも感覚でやっていると
損切り貧乏から抜け出せなくなります。
正しい損切りラインの決め方
損切り貧乏になる主な理由として、
・固定pipsで損切りをしている
・金額で損切りをしている
・自分の感覚だけで損切りをしている
といったものがあるのですが、
この根底には、
“正しい損切りラインがわからない”
という問題がある事が多いです。
「じゃあ正しい損切りラインってどこ?」
っていう話になるのですが、
答えはシンプルで、
相場参加者が
「ここを抜けたらダメだ」
と判断する場所へ設定すればいいのです。
そしてその場所というのが
チャート上のサポートやレジスタンス、
目立った高値や安値といった
多くのトレーダーが意識する場所になります。
例えば、下記チャート画像の
黄色マルで買ったとしましょう。
この時の損切り位置は、
下記チャート画像の
水色ラインになります。
なぜなら、この位置を見ると、
サポートラインが引ける場所であり、
ここから反転上昇をして
高値を更新しているので、
押し安値でもあるからです。
つまりこの辺りでは、
多くのトレーダー達が
買いで入ってきている証拠です。
よって、ここを下へ抜けると、
買っていた多くのトレーダー達が、
「損切りをしないと更に損が大きくなる」
と判断して損切りをしてきます。
買いの損切りは
反対売買の売りになるので、
これが更に下落する要因になります。
更に押し安値を下へ抜ける事で、
トレンドの転換が起きたと
判断する人も多くいます。
その為、この付近から
売ってくる人もいるので、
これも下落する要因になります。
サポートラインを下へ抜けると
これらの思惑が働くので、
大きく下げて行く可能性が高まります。
このことから、
サポートラインを下へ抜けた場所へ
損切りラインを設定しておくことで、
損失を最小限に抑える事が可能になります。
では、この後の動きを見てみましょう。
サポートラインを下へ抜けた後に
大きく下落して行っていますよね。
つまり、損切りラインは
自分都合ではなく、
相場参加者の都合で決めること。
これができるようになると、
無駄な損失を減らす事ができる上に、
損切り貧乏を防ぐ事も可能になります。
私のトレード実践例
先程は正しい損切りラインの
決め方をお伝えしたのですが、
ここからは
私が実際にトレードをした例を
お見せしていきます。
まず、以下のチャートは
ドル円の1時間足です。
この時の状況を見ると、
下落トレンドの状態から
戻り高値を上へ抜けて
高値と安値を切り上げています。
つまり、トレンドの転換が起きて、
上昇トレンドへ入り始めた状態です。
更に現在の位置を見てみると、
サポートラインが引ける場所まで
レートが落ちてきています。
よって、ここで反発をするようなら、
そのまま上昇していく可能性が高いと判断したので、
買いを狙っていくことにしました。
私の場合、
エントリーをする時は
短期足に落としていくので、
5分足へ変えたところ、
現在の状況が以下のようになっていました。
5分足の流れを見ると、
下落トレンドになっていますよね。
つまり、短期の流れでは
買いたい人よりも
売りたい人の方が多い状態です。
ここですぐにエントリーをすると
下落の流れに飲まれて
損切りになる確率が上がります。
よって、私の場合は、
トレンドの転換が起きるか、
しばらく揉み合うなどして、
これ以上下がりそうにない形が出たら
エントリーをしていきます。
では、このシナリオを頭に入れた状態で
この後の動きを見てみましょう。
少し時間がかかったのですが、
戻り高値を上へ抜けて、
短期の流れでも
トレンドの転換をしました。
これによって、
・1時間足:上昇トレンド
・5分足:上昇トレンドに入り出した
という形が出来上がったので、
買いが入りやすい状況になりました。
しかも、
短期でトレンドの転換をした後に
レートが戻ってきて、
戻り高値の位置で反発をしています。
その為、この次のローソク足で
買いエントリーをしました。
この位置を1時間足で見ると、
以下のような位置になっていました。
この時の損切りラインは、
サポートラインを下へ抜けた
-35pipsで設定しました。
なぜなら、
サポートラインで反発をしているという事は
この辺りで買った人達が多くいる証拠だからです。
その為、仮にここを下へ抜けると
買った多くのトレーダー達の
損切りが一斉に出て、
下がりやすくなります。
また、サポートラインを下へ抜ける事で、
高値と安値の切り下がりが起きて、
下落トレンドに入り始めます。
こうなると、
新規の売りも入りやすくなるので、
下落の勢いが加速する可能性が高くなります。
よって、損失を最小限に抑えるために
損切りラインは
サポートラインを下へ抜けた場所へ
設定しました。
そして、利食いに関しては、
直近の目立った高値の
+70pipsで設定しました。
これであれば、
損切り幅に対して
利食い幅が2倍あるので、
リスクリワード的にも悪くありません。
では、この後の動きを見てみましょう。
大きく上げていき利食いとなりました。
しかし、
エントリー直後の動きをよく見てみると
一時的に逆行されていますよね。
この時に23pipsほど
含み損を抱えたのですが、
サポートラインを下へ抜けなかったので、
再度買いが入って上がっていきました。
もし、ここで自分都合で損切りを
-20pipsなどに設定していたら、
損切りになった直後に上昇していき、
利益を取り逃していました。
自分の都合ではなく、
相場参加者の都合で損切りラインを
設定しておいたお陰で
損切りにかからずに利食いができました。
ここからわかるように、
損切りラインは、
「どこで多くのトレーダーが諦めてくるのか?」
という事を意識して設定しておく事で
無駄な損切りを減らすだけでなく、
損切り貧乏も防ぐ事ができて、
利益が積み上がっていきます。
その為、今のあなたが
損切りラインの設定に迷っているなら、
この考え方を参考にして決めていくと
それなりに納得した損切りができると思います。
もし、これ以外にも
トレードの実践例を見たい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
トランプ発言で壊れたチャート。FXデイトレード怒涛の一週間記録
【実録】チャンスが少ない相場で勝ち切るためのトレード術
【実録】得意じゃない相場で我慢の結果!ドル円トレード記録
損切り貧乏を減らす為のちょっとしたコツ
ここまで、
損切り貧乏になる理由や
損切りラインの正しい決め方を
紹介してきました。
これらを踏まえた上で、
損切り貧乏を可能な限り防ぐ為の
ちょっとしたコツをお伝えしていきます。
固定pipsを使いたいなら
固定pipsを使うと
相場のボラティリティを
無視する事になるので、
損切り貧乏になりやすいと
お伝えしましたよね。
とはいっても、
損切り幅を固定すれば、
損失額も常に一定に保てるので
この損切り方法はやっぱり魅力的ですよね。
だから、どうしてもこの方法を
使いたい場合は、
エントリーを引き付けるのがいいです。
例えば、先程の実践例を使うと、
もし損切り幅を-20pipsで
固定したい場合は、
損切りラインをサポートラインの下へ
設定した位置から20pips上で
エントリーをしていくのです。
こうする事で、損切り位置を
相場参加者の基準に合わせながら
自分都合での損切りもできるようになります。
ただし、この方法を使うと
エントリーを引き付けるので、
そこまで届かずに反転する事もあります。
ですから、
この事を頭に入れた上で使っていくと
損切りに対するストレスを
より抑えることができます。
損失額を固定したいなら
固定pipsでの損切り同様に
損失額を固定する事でも
損切りがしやすくなりますよね。
ただ、この方法も
相場状況を無視する事になるので、
損切り貧乏が起きやすくなります。
そこで効果的な使い方が、
ロットを調整していく方法です。
例えば、
これも先ほどの実践例を使うと、
私が買った位置から
損切り幅は-35pipsでしたよね。
この時に損失額を
常に1万円以下に抑えたいなら、
ロットを2.8万通貨以下にして
エントリーをするのです。
もし、この時の損切り幅が
-20pipsで済むなら、
ロットを5万通貨にして
トレードをしていきます。
そうすれば、損失額を
常に1万円以下に抑える事ができますよね。
このように、
損切り幅と損失額から
ロットを調整していけば、
損失額を常に一定に抑えながら
正しい損切りラインも設定する事ができます。
その為、もし損切り額を一定にしたいなら、
この方法を使うと
自分の精神面に合った
損切りができる上に、
損切り貧乏も可能な限り防ぐことができます。
関連記事:FXでのリスク管理で特に重要な点とは?
損切りトレードを見返してみる
損切り貧乏を減らすには
エントリー位置やロットを調整する以外にも
自分の損切りトレードを見返す事も効果的です。
トレード記録を見返すことで、
どんな場面で損切り後の反転が
多く起きているのかを
ハッキリと認識する事ができます。
例えば、昔の私の場合も、
損切り貧乏に苦しんでいた時に
自分のトレードを見返してみました。
そしたら、
損切り幅を常に固定していたせいで
損切りラインを根拠の崩れた場所へ
設定できていない事がわかりました。
これがわかったことで、
先程紹介したような、
エントリーを引き付けたり、
ロットを調整したりする方法を見つけて
損切り貧乏が大きく改善した経験があります。
ですから、
自分の損切りトレードを見返すというのも
大きな効果があります。
むしろ、損切り貧乏になっている時に
まずやるべきなのは、
トレード記録の振り返りと言っても
いいかもしれません。
もし、トレード記録の取り方について
詳しく知りたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
⇒FXで勝てるようになる為のトレード日記の書き方と分析方法
損切り直後の反転は避けられない
ここまで、損切りラインの決め方や
損切り貧乏を防ぐ為の
ちょっとしたコツをお伝えしてきました。
しかし、
これらの事を完璧にやったとしても
損切り直後の反転は必ず起きます。
例えば、サポートやレジスタンス、
目立った高値や安値というのは
誰が見ても意識される場所なので
そこを抜けると
レートの動きが加速しやすいです。
その為、こういう場所には
多くのトレーダー達の
損切り注文が溜まっています。
しかし、これと同時に
そのような場所というのは
大口投資家が
自分達のポジションを持つ為に
損切り注文をわざと発動させて
トレーダー達を狩ってきます。
この行為によってダマシが起きて、
自分が損切りした後に
大きく反転していく事も起きます。
だからといって、
損切りをしないで放置すると
そういう時に限って
とことん逆行されて
大損してしまいます。
ですから、
どんなに完璧に損切りの設定をしても、
損切り直後に反転する事は
避けられないと考えておきましょう。
仮にダマシの餌食になったとしても、
損切りさえちゃんとしていれば
資金を守ることができます。
資金を守ることができれば、
次のトレードチャンスを逃さずに済みます。
結局、私達個人のトレーダーは
こういうダマシに会いながらも
やっていくしかないです。
それでも再現性が高く、
優位性がある場所でトレードを繰り返していけば、
損切り直後の反転が起きても
資金はちゃんと増えていきます。
ですから、損切り後の反転が
損切りトレードの7割など、
明らかに多くならない限りは
そこまで神経質になる必要はありません。
もし、大口投資家が
どのような動きをしてくるのか
詳しく知りたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
⇒FXで大口投資家はどこを狙ってくる?大衆心理から考えてみた
まとめ
今回は、損切り貧乏からの脱出方法や
正しい損切りラインの決め方などについて
色々とお伝えしてきました。
FXをしていると、
どうしても損切り後に反転をして
悔しい思いをする場面が出てきます。
特に自分の都合だけで
損切りラインを設定していると
損切り貧乏になる確率も上がります。
ですから、
まずは相場参加者の都合に合わせて
損切りラインを決めてから、
エントリー位置やロットの調整で
自分の精神面に合った
損切りをしていくのが効果的です。
この方法でトレードをしていけば、
損切り貧乏から脱出できて、
FXでの安定した勝ちへ
つながっていくはずです。
P.S. メルマガを始めました
大衆心理を中心に、
FXで勝つ為のコツをお伝えしていきます。
という方には特におススメです。
もちろん、"勉強すべき事がわからない"
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