FXの損切りは5pipsで可能?実際のトレード例と注意点

 

FXでは損切りは必ずと言っていいほど
するものなのですが、
出来る限り小さく抑えたいですよね。

特に5pips以内で
損切りを抑えることができれば、
取り返すことが簡単なので、
損切りをした時の精神的苦痛も小さくなります。

 

実際、SNSなどでは、
“損切りは小さく抑えるべき”
というのをよく見かけるので
5pips以内に抑えようと考える人が多いです。

 

でも実際のところ、
損切りを5pipsで抑えるなんて
本当に可能なのでしょうか?

今回はこの事について
私の実体験を交えながら
お伝えしていきます。

 

損切りは5pipsに抑えることができる?

損切りは小さく抑えられれば
精神的苦痛も少なく済むのですが、
本当に5pips以内に
抑えることができるのでしょうか?

 

私の経験上、条件が揃えば
5pipsに抑えることが可能です。

 

例えば、
実際にドル円でトレードをした時に
下記の1分足チャートの黄色マルで
買いエントリーをしたのですが、
この時に損切りを-5pipsで設定していました。

 

 

私のトレードは
15分足のデイトレがメインなのですが、
エントリーをする際は、
1分足でタイミングを計っています。

 

そして、そのタイミングは
大衆心理を考えながら
エントリーをしているので、
かなりのピンポイントで可能です。

よって、損切りを
5pips以内に抑えることができます。

 

因みに、今回のトレードは
1時間足で見ると、
上昇トレンド中の
押し目を狙ったトレードです。

 

この時のトレードを詳しく説明すると、
1時間足で上昇トレンドな上に、
何度か反応している場所だったので、
サポートラインが引けました。

 

しかも、この位置は、
レジスタンスだった場所を上へ抜けて
上昇トレンドが継続した位置でもあります。

ということは、
この場所ではレジスタンスが
サポートへと変わる
レジサポ転換が起きやすい場所です。

 

まず、このレジスタンスだった場所を
上へ抜けることで、
この辺りで売っていた人達が
一斉に損切りをしてきます。

 

しかしこの時に、
売っていた人達の中には
損切りができずに
そのままポジションを
持ち続けている人達もいます。

 

この人達は

「やってしまった・・・」

と焦っている状態なのですが、
その後にレートが
高値付近まで下がってくると、

「助かった!」
「今の内に逃げよう!」

と判断して、
売りポジションを決済してきます。

 

売りの決済は反対売買の買いになるので、
これが上昇する力になります。

 

これに加えて、
上昇トレンドが継続して、
レジサポ転換の法則があることから、
この事をわかっているトレーダー達が
買いでエントリーをしてきます。

 

更にここでは、
短期的に逆張りで売っている人達もいます。

 

この人達というのは、
自分達が逆張りで売っているのを
理解しているので、
無理に利益を伸ばそうとはしません。

よって、
買いが入ってくる可能性が高い、
サポートライン近辺で利食いをしてきます。

 

この逆張り売りの決済も
反対売買の買いとなるので、
上昇する力になります。

 

つまり、この位置では、

・損切りできなかった売りの決済
・新規の買い
・逆張り売りの決済

といったように、
3つの買いパワーが出る事になるので、
反転上昇する確率が高くなるのです。

 

この事を踏まえた上で、
買いを狙っていました。

 

そして、実際にレートが
この位置まで下がってきたら、
ピンポイントでエントリーをする為に
1分足へ変えたところ、
以下のようになっていました。

 

1分足で見ると
高値と安値を切り下げて
短期的に下落トレンドになっていますよね。

その為、この状態でエントリーをすると
そのまま下へ抜けて
すぐに損切りになる可能性があります。

 

これを避ける為に、
1本ずつローソク足を進めていき、
エントリーポイントを探っていきます。

では、この次のローソク足を見てみましょう。

 

サポートラインを抜けずに
小さい陰線が出ました。

この前のローソク足でも
陰線になっているのですが、
サポートラインを下へ抜けずに
ヒゲで終わっています。

 

だから、
この小さい陰線が出た時点で
サポートラインが意識されている可能性が
けっこうあると感じました。

それでは、ローソク足を1本進めてみます。

 

次も陰線なのですが、
ここでもサポートラインを下へ抜けずに
下ヒゲが出て終わっています。

こんなに陰線が続いているのに
下へ抜けないという事は、
この位置が強く意識されているとわかりました。

 

この時点で私としては、
エントリーがかなり近いと感じていました。

では、次のローソク足を見てみましょう。

 

またしても
サポートラインを下へ抜けずに
今度は陽線が出てきました。

 

しかも陽線をよく見てみると
小さいですが下ヒゲが出ています。

これは下がろうとしたけど
下がり切れずに
売り側が負けてしまった証拠です。

 

ということは、
ここから上昇していく可能性が高いと
私は判断したので、
この次のローソク足で買いエントリーをしました。

 

そして、この時の損切り位置を、
サポートラインを下へ抜けた場所の
-5pipsで設定しました。

 

これだけ下ヒゲが出て
サポートラインを抜けれない合図を出しているのに
下へ抜けてしまったら、
少し大きめに下がると考えていたので、
すぐに切ってしまうのが無難だと感じました。

 

この時の状況を15分足で見ると
以下のようになっていました。

 

そして利食いですが、
直近の目立った高値の手前の
+40pipsで設定しました。

 

これであれば
リスクリワードも良いので、
十分優位性が高いトレードになりますよね。

では、この後の動きを見てみましょう。

 

エントリー後は逆行されずに
利食いポイントまで上がってくれました。

このように、
サポートラインなど
相場参加者に強く意識される場所まで引き付けて
1分足でエントリータイミングを計っていけば、
損切りを-5pipsに抑えることは可能です。

 

もし、似たようなエントリーの仕方を
もう少し見てみたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
FXのデイトレで1分足を使ってピンポイントでエントリーする方法

 

全てのトレードを5pipsに抑えることは困難

上記では、損切りを5pips以内に抑えた
私のトレードをお見せしたのですが、
実際は全てのトレードで
損切りを5pips以内に抑えることは困難です。

 

なぜなら、FXの相場には
ボラティリティがあり、

・トレードスタイル
・トレード通貨
・現在の相場状況

といったことによって、
大きく変わってくるからです。

 

トレードスタイル

例えば、
デイトレードやスイングトレードなど、
時間軸が大きくなる場合、
ボラティリティが大きくなります。

その為、
損切り幅を広げないと、
ノイズに引っかかって
損切り貧乏になる可能性が高くなります。

 

私の感覚では、
15分足のデイトレードまでなら
損切りを5pipsに抑えることができますが、

・ボラティリティが高くない相場
・サポレジ付近でエントリーできる形

といった状況が揃わないと、
5pipsの損切りは難しいです。

 

先程解説したトレードも、
15分足のデイトレードですが、
これらの条件が揃ったからこそ
損切りを5pipsに
抑えることができたのです。

 

逆に、スキャルピングであれば、
損切りは5pips以内に
抑えることは十分可能です。

 

スキャルピングの場合は、
短時間で小さい利益を狙っていくので、
その分、損切り幅も小さくなります。

特に秒スキャなんかをしているトレーダーは
損切り幅が1~2pipsという人もいます。

 

ですから、損切りを5pipsに限定したい場合は
スキャルピングをするのがいいかもしれません。

その代わり難易度が一番高いので、
大損をしたり、
悪い癖がつきやすくなりますが。

 

私もスキャルピングからFXを始めたせいで
1,000万以上のお金を失った上に
ポジポジ病などの悪い癖も付きました。

 

もし、この時の事について
詳しく知りたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
FXで大損!1000万を失った先には地獄が待っていた

 

トレード通貨

FXでは通貨をトレード対象にしますが、
この通貨によっても
ボラティリティが変わってきます。

 

例えば、ポンド系の通貨は
ボラティリティが高いので、
いくらピンポイントでエントリーをしても
損切りを5pipsに抑えるのは
かなり難しいです。

 

更に今はゴールドが人気ですが、
この通貨に関しては
5pipsで損切りを抑える事は不可能です。

ゴールドは、
ボラティリティが高いと言われる
ポンド系の通貨よりも
遥かに高いボラティリティがあるからです。

 

しかも、この通貨は、
スプレッドも広いので
エントリーをした時点で
5pipsの損切りの余地が
2~3pips位しかない事がほとんどです。

 

ここにゴールドの
ボラティリティを考慮すると
エントリーした瞬間に
損切りになってしまいます。

 

逆にドル円やオージー系の通貨は
ボラティリティが
そこまで高くないので、
損切りを5pipsに抑えることが可能ですが
これも条件が揃えばの話です。

 

このように、通貨によっても
ボラティリティが変わってくるので、
全てのトレードに対して
損切りを5pipsに限定するのは
現実的ではありません。

関連記事:FXは通貨別にチャートの動きに癖がある

 

現在の相場状況

私の経験上、
損切りを5pipsに限定できるかは、
これが一番影響してくると思っています。

 

FXの市場では、
ボラティリティが高い相場と
低い相場が存在します。

 

その為、ボラティリティが高い相場だと、
どんな通貨であっても、
損切りを5pipsに抑えるのは難しいです。

スキャルピングでさえ、
かなりきつくなってきます。

 

サポートやレジスタンスなど、
反転しやすい場所で
決め打ちでエントリーをして上手くいけば、
5pips以内に抑えられますが、
その分、そこを抜けやすい状況で
トレードをするので勝率が悪くなります。

 

ですから、現在の相場状況が、

“ボラティリティが高い相場なのか?
それとも低い相場なのか?”

といったことを把握しておかないと、
逆に損切り貧乏になる可能性が高くなります。

 

小さい損切り幅は必ずしも正解ではない

損切りは条件が揃えば
5pipsに抑えることは可能ですが、
この値幅にこだわりすぎると、

“自分が損切り後に反転する”

といったことが起きやすくなり、
損切り貧乏になる可能性が高くなります。

 

もちろん、損切り幅は
小さい方がいいに越した事はないですが、
広いからと言って悪いわけでもありません。

 

あくまでも損切りというのは、
自分都合でするものではなく、
チャートの位置から

「ここを抜けたらヤバいだろうな」

というのを判断して、
その付近に設定するものです。

 

そうすることで、
損切り貧乏を防ぎながら、
損を最小限に抑えることができます。

別に損切りが-20pipsを超えたって、
正しい位置に損切りを設定していれば
それでOKだし、
むしろそっちの方が
損切りの仕方としては正解です。

 

正しい位置に設定することで、
逆行されたとしても
損切りにならずに耐えて
利食いまでいくこともしょっちゅうです。

むしろ、エントリー後に
逆行される事の方が全然多いくらいです。

 

そもそも、FXをやる目的は、
損切りを小さく抑えて
キレイなトレードをする事ではなく、
資金を増やすことですよね。

その為、損切り幅が大きくなっても、
資金が増えていけばそれが正解です。

 

ですから、

「損切りは5pips以内に抑える!」

なんてことにこだわらずに、
チャートの位置から
根拠の崩れた場所に損切りを設定して
トレードをするのが一番です。

 

もし、”根拠の崩れた場所”
というのがよくわからない場合は、
以下の記事も読んでみてください。

 

「なぜそこで損切りをするのか?」

ということを実践例を紹介して
解説しています。
損切り貧乏から脱出!FXの損切りラインの正しい決め方と実践例

 

小さい損切り幅よりもリスクリワードを意識

FXをやっていると、
どうしても損切り幅を
小さく抑えようと意識がいきがちです。

しかし、
損切り幅を小さくし過ぎて
損切り貧乏になってしまっては
元も子もないですよね。

 

それであれば、
損切り幅を5pipsにこだわるよりも、
損切り幅を-15pipsにして、
その分利食い幅を+30pipsにすればいいんです。

なんだったら、
損切り幅を-50pipsにして、
利食い幅を+100pipsにしてもいいんです。

 

これであれば、
勝率がたった50%でも
ちゃんとトータルでプラスになりますから。

 

リスクリワードを意識して
損切りと利食いの幅を決めていけば、
ちゃんと利益は増え続けていきます。

 

大事なのは、
損切り幅を小さくする事ではなく、
損切りと利食いのバランスを取ることです。

ここのバランスをしっかり取れば、
損切りだけを小さく抑えるよりも
ずっと安定して資金を増やす事ができます。

 

もし、リスクリワードについて
詳しく知りたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
FXでの利確と損切りの比率はいくつがベスト?勝ち組の割合は?

 

勝ちトレーダーの損切り幅は全て小さい?

SNSなどで
勝っている人達の
トレードを見ていると
損切り幅が小さい人ばかりに
見えることがあると思います。

 

私もFXで勝てない頃に
勝ちトレーダーの損切りを見ていると
みんな損切り幅が狭くて

「FXは損切りが小さくないと勝てない」

なんて思っていた事がありました。

 

ですが現実は、
勝ちトレーダーの全てが
損切りを小さく抑えているわけではありません。

もちろん、
トレードスタイルがスキャルピングの人などは
損切りを5pips以内に抑えて勝ち続けています。

 

しかし、勝ちトレーダー全員が
スキャルピングをしているわけではなく、
デイトレードの人もいれば、
スイングトレードの人もいます。

 

そういう人達の損切り幅というのは
ほとんどが5pipsを超えています。

中には、
損切り幅が100pipsを超えても
専業でやっている人だっているくらいです。

 

実際に私自身も、
今は15分足のデイトレードがメインで、
条件が揃えば損切りを5pipsに抑えられますが、
現実的には-10~-25pipsぐらいがほとんどです。

 

ですから、一部の損切り幅が狭い
勝ちトレーダーに影響される必要はなく、
自分のトレードスタイルと精神的許容値から
適切な損切り幅を決めていくのが一番なのです。

 

結局FXは、
自分に合ったトレード方法でやっていくのが
長く勝ち続けられる秘訣だったりします。

 

損切り幅をできる限り小さくするには

損切り幅は
無理に5pipsに抑える必要はないのですが、
それでもできる限り
小さく抑えたい気持ちはあると思います。

やっぱり損切り幅が小さい方が
精神的苦痛も少なく済みますよね。

 

その為、もし損切りをできるかぎり
小さく抑えたいのであれば、
私のトレード実践例で見せた時のように
1分足を使って
ピンポイントでエントリーを
していくのがオススメです。

 

ただし、これをやるには、
ローソク足の並びから大衆心理を考えて、
丁寧に動きを見ていく必要があります。

正直これができるようになるには
かなりの時間と訓練が必要なので
難易度は高いです。

 

それであれば、
無理に損切り幅を小さくしようとするよりも
損切り幅を広げて
資金管理で損失額を調整していった方が
明らかにトレードの難易度は低くなります。

 

先程もお伝えしましたが、
FXをやる目的はお金を稼ぐことなので、
損切りを5pipsにするなど、
小さくする事にこだわる必要もありません。

 

だから、私個人の意見としては、
ある程度安定して勝てるようになってから
損切りを狭めていく事を考えた方が
余計な遠回りをせずに済むと考えています。

 

とはいえ、大衆心理を考えること自体は
チャートの読み方が洗練されて
トレードの精度が上がるのでとても効果的です。

もし、大衆心理について
より詳しく学んでみたい場合は、
まずは以下の記事から読んでみてください。
FXでも相手の気持ちを考える事が重要です

 

まとめ

今回は、FXでの損切りは
5pipsに抑える事はできるのかについて
私の考えをお伝えしてきました。

 

デイトレードぐらいまでであれば、
5pipsに抑える事は可能ですが、
それはあくまでも条件が揃ったらの話です。

スキャルピングでない限り、
基本的には5pipsで抑えることは
あまり現実的でないと思った方がいいです。

 

それであれば、
損切り幅が広くなっても
自分に合ったスタイルで
トレードをしていった方が
早く勝てるようになるし、
長くFXを続けることができます。

 

FXはあくまでも
資金を増やしていく事が目的なので、
そこを忘れないようにしましょう。

 

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