ラウンドナンバーとは
150.00とか150.50など、
キリのいい数字の事ですよね。
ダブルゼロやトリプルゼロなんて
呼ばれる事も多いです。
私はキリのいい数字なので、
キリ番と呼んでいます。
そんなラウンドナンバーは
相場参加者に意識される場所なのですが、
それだけを使ったトレードでも
勝つ事はできるのでしょうか?
今回はこの事について、
私の考えをお伝えしていきます。
動画で見る場合は以下から見れます。
FXはラウンドナンバーだけで勝てる?
ラウンドナンバーは
FX初心者から上級者まで
誰が見てもわかる場所なので
相場参加者に強く意識されます。
しかし、強く意識はされますが、
ラウンドナンバーだけで勝てるかと言われれば、
私個人の意見だと少しキツイかなと思います。
なぜなら、実際の相場では、
ラウンドナンバーだけが
意識されているわけではなく、
様々な要因が重なることで
反発をしているからです。
例えば、水平線を引く時なんかは、
ラウンドナンバーよりも、
まずは目立った高値や安値、
何度も反応している場所を
目途に引くことがほとんどです。
そしてその後に
これらの場所をもう少し細かく見て、
反転している場所に
ラウンドナンバーが絡んでいれば、
「あ、ここはキリ番が意識されているんだな」
という感じになると思います。
これ以外にも、
ラウンドナンバーに来るまでの
チャートの動きや勢いによっても
相場参加者の行動は大きく変わってきます。
更に押しや戻りの深さでも
反発しやすい・しにくいが変わってきます。
このように、
チャートは単発の理由だけで
反転するのではなく、
複合的な根拠が揃う事で、
各根拠を重要視した相場参加者の注文が
一斉に集中するので反発をしていくのです。
実際に昔の私も、
「FXではラウンドナンバーが効果的!」
なんて言われているのを見て、
それだけで勝てると思い込んでしまい、
この場所にレートが来たら
すぐにエントリーをしていました。
しかし、当然ながら
ラウンドナンバーだけで勝てるわけもなく
全然上手くいかずに
すぐに辞めてしまった経験があります。
このような事からも、
ラウンドナンバーは
相場参加者に意識されやすいという点では
とても有効なのですが、
あくまでも反発根拠の内の1つに過ぎないので、
ラウンドナンバーだけで勝つことは
少し難しいと私は考えています。
勝ちやすいのはラウンドナンバー+α
ラウンドナンバーは
反転の目途として機能しやすいですが、
これだけで勝つのは少し難しいです。
だから、ラウンドナンバーを
トレードに使うのであれば、
これに他の根拠を加えると
勝てる確率が上がります。
例えば、私が今まで使ってきて
相性が良かったのが、
・チャートパターン
・フィボナッチ
・MA
といったものでした。
ラウンドナンバー+チャートパターン
まずチャートパターンの場合は、
以下のように
ラウンドナンバーを背にして
ダブルボトムなどを作る形です。
これはドル円の1時間足チャートなのですが、
142円を背にして、
ダブルボトムを作ってから上昇しています。
まず、大きな波を見ると、
押し安値を下へ抜けて、
トレンドの転換をしています。
だから、このまま下落すると思いきや、
ラウンドナンバーが意識されて、
一旦反発をしています。
とはいえ、
トレンドの転換をしている事や、
直近の流れで下落の勢いが強い事から、
戻り売りが入って再度下落しています。
それでも、ラウンドナンバーで
一旦反応していたことから、
この場所がもう一度意識されて
安値の更新に失敗をしました。
その結果、
短期的に売っていた人達の決済と
新規の買いが入る事で上昇していき、
ダブルボトムを作りました。
この形ができると、
ラウンドナンバーで反発した事実と
ダブルボトムを作った事実によって
上昇しやすくなります。
その為、これらの根拠が揃ったら
買いでエントリーをしていくと
勝てる確率が上がります。
ラウンドナンバー+フィボナッチ
次にフィボナッチですが、
これもラウンドナンバーと
相性がいいです。
ラウンドナンバーを
反転の目途に使う場合、
押し目買いや
戻り売りをする事が多いと思います。
この時に
フィボナッチと組み合わせると
効果的なトレードが可能です。
例えば、今回の場面であれば、
ドル円の1時間足で
141.5にギリギリ届いていないのですが、
ほぼ141.5で反転しているので、
このラウンドナンバーが
意識されていると見ていいです。
まず、大きな流れを見ると、
下落トレンドの状態から
戻り高値を強く上へ抜けて
トレンドの転換をしています。
これによって、
相場参加者の目線が上に変わって、
押しが入ってきたのですが、
この位置をフィボナッチで見ると、
ちょうど半値押しの位置になります。
そうなると、
フィボナッチを使って
トレードをしている人達からすると
ちょうどいい押し目買いの位置になります。
これに加えて、
ラウンドナンバーを下へ抜けずに、
その位置で反発をしている事から、
ラウンドナンバーを意識して
トレードをしている人達にとっても
エントリーのチャンスになります。
よって、
これらを使ってトレードをしている人達が
一斉に買いで入ってくるので、
上昇しやすくなります。
このように、
ラウンドナンバーと
フィボナッチを組み合わせるのも
勝てる確率が上がります。
ラウンドナンバー+MA
最後にMAですが、
これもラウンドナンバーで
押し目買いや戻り売りをする時に
合わせて使うと効果的です。
例えば、以下のチャートは
同じくドル円の1時間足で
144円のラウンドナンバーで
反発をしています。
ここに中長期のMAでよく使われる
EMA75を表示させると、
以下のようになります。
これもフィボナッチの時と
同じような感じで、
MAと重なることで、
・ラウンドナンバーでトレードをする人
・MAでトレードをする人
このような人達が
一斉に買いでエントリーをしてきます。
その為、MAと合わせて使って
トレードをするのも
勝てる確率が上がります。
ただし、ここで紹介したのは
あくまでも私がやりやすかったものなので、
これだけが正解ではないです。
紹介したもの以外にも、
トレンドラインを合わせたり、
ボリンジャーバンドなど、
他のテクニカル指標を使うのでも
全く問題ありません。
なんだったら、
ここで紹介した3つを
組み合わせたっていいんです。
とにかく、ラウンドナンバーだけで
トレードをするのではなく、
他の根拠と合わせて使っていった方が
精度の高いトレードができるという事を
意識しておくのが重要なだけですので。
もし、ここで紹介した、
チャートパターンや
MAの細かい使い方を知りたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
ラウンドナンバーを使った手法は何がいい?
ラウンドナンバーをトレードで使う場合、
ここに他の根拠を合わせると
勝てる確率を上げる事ができます。
ただ、実際にトレードをしていく上で
「手法はどんなのがいいの?」
なんて思う事もあるかもしれません。
そんな時に私が個人的に
使いやすいのが、
・トレンド中の押し目買いと戻り売り
・ブレイク
といった2つになります。
トレンド中の押し目買いと戻り売り
この手法は私のFXにおいて
メインのトレード手法なので
やっぱり使いやすくて良いんですよね。
例えば、これは先ほど紹介した
ドル円の1時間足チャートなのですが、
現在の状態が以下のようになっていたとしましょう。
全体の流れを見ると、
上昇トレンドになっているので、
押し目買いを狙っていきます。
この時にラウンドナンバーを
使ってトレードをするとなると、
近くにあるのが144.5と144なので、
ここで押し目買いをするイメージです。
ただし、私からすると、
144.5の位置だと、
フィボナッチでいう
23.6の位置になるので、
押しが浅過ぎるんですよね。
また、
この位置で一旦反応した形跡がないので、
ここで強く反応する確率は
あまり高くないと考えます。
もし左側にある目立った高値が
キリ番まで届いていて、
そこで反転していれば、
明らかに相場参加者に
意識されている証拠なので
買いで狙っていたと思います。
だから、私であれば、
144.5の位置では買いは見送ります。
仮にそこで反発して上がってしまったら
それは仕方ないと見て諦めます。
逆に、144円の位置では、
一旦反応して下がった形跡があります。
こういう形跡があると、
そこまでレートが戻ってきた時に
ラウンドナンバー付近で売ってみたけど、
逆行されて損切りできずに
塩漬けにした人達の決済が出てきます。
それに加えて、
逆張りで売った人達の利食いや
新規の買いも入ってくるので、
反転する確率がより高くなります。
しかも、誰が見ても意識されるような
144円のトリプルゼロとなれば尚更です。
それでいて、押し具合も
半値押しまではいかないのですが、
フィボナッチ38.2と50の間ぐらいなので、
悪くありません。
だから、私であれば、
この位置のラウンドナンバーで
押し目買いを狙っていきます。
では、この後の動きを見てみましょう。
結局、144.5ではそこまで反応せずに
144円までレートが落ちてきました。
そしたら、
エントリーポイントを探る為に
時間軸を落として見ていくのですが、
この時の5分足が以下のようになっていました。
ラウンドナンバーを
ほんの少し下へ抜けています。
また、5分足の流れを見ると、
下落トレンドになっています。
よって、買いを狙っていくなら、
先程紹介したような
ダブルボトムを作ってからか、
戻り高値を上へ抜けて
短期的にもトレンドの転換がおきてからです。
このシナリオを頭に入れた上で、
その後の動きを見てみましょう。
安値を切り上げた
ダブルボトムを作りました。
こうなると、短期的には
まだトレンドの転換をしていないのですが、
ラウンドナンバーをしっかり下へ
抜けれなかった事で、
・逆張り売りの決済
・新規の買い
といったアクションが起きて、
上昇する可能性が出てきました。
その為、私であれば、
少し早いかもしれませんが
ここで買いエントリーをします。
この時の場面を1時間足で見ると
以下のような感じです。
そして損切り位置は
ラウンドナンバーを下へ抜けた場所の
-20pipsで設定します。
利食いに関しては、
直近の目立った高値の
少し手前である+80pipsで設定します。
この辺りは145円の
ラウンドナンバーもある為、
そこで反転する可能性があります。
その為、ラウンドナンバーの
少し手前に利食いを置きます。
それではこの後の動きを見てみましょう。
少し時間が掛かったのですが、
なんとか利食いとなりました。
こんな感じで
ラウンドナンバーを使う場合、
押し目買いや戻り売りをするのが
私はやりやすいです。
もし、押し目買いや戻り売りについて
もう少し細かく見てみたい場合は、
以下の記事も読んでみてください。
⇒FXで押し目買いと戻り売りの手法はなぜ勝てる?大衆心理から読み解く本質
ブレイク
ラウンドナンバーは
誰が見ても意識される場所なので
ブレイクを狙う時にも
やりやすいトレード方法です。
例えば、以下のチャートは
ドル円の1時間足なのですが、
赤ラインで引いた場所が
152.5のラウンドナンバーになります。
よく見るとラウンドナンバーを
3回ほど少し超えているのですが、
抜けきらずに下がっているので
ここが意識されている証拠です。
ですが、これを15分足で見てみると、
以下のようになっています。
ラウンドナンバーをいまいち
上へ抜け切れていないのですが、
ラウンドナンバーを
少し抜けた後の動きを見てみると
安値を切り上げていますよね。
これは、
ラウンドナンバーが意識されているけど、
下値も堅い証拠です。
そうなると、相場参加者は
「ラウンドナンバーで
下がってもいいはずなのに下がっていない」
「ということは上昇する可能性の方が高いかも」
と判断してくるので、
買いが入って
ブレイクをしやすくなります。
その為、これに便乗して
ブレイク狙いで買っていくと
成功率が高まります。
例えば、
この状況を5分足で見ると、
以下のようになっています。
5分足でも安値を切り上げているのが
はっきりとわかるし、
陽線が2本続いて反発もしているので、
ここで買いエントリーができます。
1時間足で見ると、
以下のような位置になります。
この時の損切り位置は、
直近の安値を下へ抜けた場所の
-25pipsで設定します。
利食いは戻り高値の
+45pipsでもいいし、
トレンドの転換を狙うなら、
大きめに伸ばして、
153.5のラウンドナンバー手前の
+100pipsを狙ってもいいです。
では、この後の動きを見てみましょう。
エントリー後は
一気にブレイクしていき、
利食いポイントまで到達しました。
ラウンドナンバーは
誰が見てもわかるぐらい
意識される場所なので、
ブレイクとして使うには
意外に相性がいいです。
ただ、このブレイク手法は
一般的なブレイクとは違って、
そこまで頻繁に出るものでもないので、
こういう形を見つけられたら
ラッキー程度に見ておくのがいいです。
私もこの形は
常に血眼になって探すのではなく、
チャートを読んでいて
見つかった時に狙っていくぐらいです。
大体は、
ブレイクした後の押し目買いや
戻り売りを狙う事の方が多いです。
また、今回は、
トレンドの転換を狙うような形でしたが、
トレンドがすでに出ている状態で
このブレイクを狙った方が
勝率が高くなるし、
利益の幅も大きくなります。
特にゴールドみたいな
ボラティリティが異常に高い通貨だと
かなり使えます。
もしこれについて
詳しく知りたい場合は、
以下の記事も読んでみてください。
⇒FXで失敗しにくいブレイクアウトの手法を特別公開!
ラウンドナンバーを使う際の注意点
ラウンドナンバーは
反転やブレイクの目途となるので
トレード根拠の1つとして使うのが効果的です。
しかし、大多数の相場参加者に
意識される特性から
ダマシが起きやすい場所でもあります。
例えば、以下のチャートは
ドル円の1時間足なのですが、
赤ラインが
ラウンドナンバーとなっています。
ラウンドナンバーを下へ抜けた後に
下ヒゲになってから
大きく上昇していってますよね。
これは
ラウンドナンバーを抜けた場所に
損切りを設定していた人達が
一斉に狩られた証拠です。
また、これ以外にも、
ラウンドナンバーをブレイクした瞬間に
売りでエントリーをした人達が
ダマされて一斉に損切りを
させられた証拠でもあります。
ラウンドナンバーは
損切りや新規の注文が
集中する場所でもあるので、
大口投資家などに
狙われやすくなります。
その為、この場所を起点に
トレードをするような場合は、
ダマシが起きる可能性がある事も
頭に入れておきましょう。
しかし、ダマシというくらいなので、
基本的にはダマシを確実に
回避するような方法は
ないと思った方がいいです。
どちらかというと、
ダマシにあってしまった後に
入り直しを狙っていくのがいいです。
例えば、ダマシでよくある形が、
ラウンドナンバーを
下へ抜けたローソク足が下ヒゲになって
もう一度ラウンドナンバーの中へ入り込んで
陽線になった時です。
今回の場面を5分足で見てみると
以下のようになっています。
この場面も
ラウンドナンバーを下へ抜けた後に
下ヒゲ陽線となっていますよね。
こういう形が出た時は、
ダマシが起きたと見て、
再エントリーをするのも1つの手です。
この辺りはご自身で検証をしてみると、
ダマシが起きた時の判断力が上がって、
それをトレードに活かせるようになると思います。
ダマシが起きると
反対方向へ強く動くので、
上手くエントリーができれば、
短時間で大きな利益を狙えます。
もし、ダマシの仕組みを
もう少し詳しく知りたい場合は、
以下の記事を参考にしてみてください。
まとめ
今回は、
ラウンドナンバーだけで勝てるのかや、
勝てる使い方について
私の考えをお伝えしてきました。
ラウンドナンバーは
誰もが意識するような場所なので、
トレード根拠の1つとして使うには
かなり効果的です。
その代わり、ダマシも
他の場所に比べると起きやすいので、
そうなった時の対処法なども作っておくと、
より上手くトレードに活かせると思います。
P.S. メルマガを始めました
大衆心理を中心に、
FXで勝つ為のコツをお伝えしていきます。
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