FXで反転しやすい押し目と反転しにくい押し目の形とは?

 

FXでは勝率が比較的高くて、
利益も伸び易いと言われている押し目。

 

しかしながら、押し目にも、

・反転しやすい押し目
・反転しにくい押し目

というのがあります。

 

そして、これらの押し目のタイプを
判断できるようになると、
トレードの勝率をより上げることができます。

そこで今回は、
押し目の形について、
私の考えをお伝えしていきます。

 

動画で見る場合は以下から見れます↓↓

 

押し目の形は主に3タイプ

私の経験上、押し目の形というのは、

・急落してくる形
・時間をかけてジワジワ下がる形
・ある程度時間をかけて下がる形

といった3タイプがあります。

 

要するに、押し目の形は角度によって、

・反転して伸びやすい
・反転しても伸びにくい
・反転しにくい

というのが決まってきます。

それでは1つずつ見ていきましょう。

 

急落してくる形

まず1つ目の急落してくる形ですが、
これは反転したとしても、
すぐに上昇していくことは少ないです。

なぜなら、
押し目買いのポイントまで
急落してくるような形だと、
押し目買いを狙っていた人達は、

「下げの勢いが強いな・・・」
「このまま下がる可能性があるから
ちょっと様子見をしよう」

と考えてくるので、
買いでのエントリーを控えてくるからです。

 

また、チャートの上の方から
逆張り売りをしている人達もいます。

この売っている人達の
本来の利食いのポイントは
押し目買いのポイントです。

なぜなら、押し目買いのポイントでは
買いが入ってきやすいので、
そこから反転する確率が高いからです。

その為、利益を限定的に狙っているので、
押し目買いのポイントが利食いの目途なのです。

 

しかし、
そのポイントまで急落するような形が出ると、

「あれ、下げの勢いが強いな」
「これは更に下落するかも」
「じゃあ少し様子を見てみよう」

と考えます。

 

この考えによって、
本来利食いポイントだった場所で
利食いをせずに様子見をしてくるので、
売りの決済が出にくくなります。

通常であれば、
売りの決済は反対売買の買いになるので、
売っている人達が利食いをすれば、
それが上昇する力になります。

 

しかし、急落するような形だと、
利食いをせずに様子見をしてくるので、
上昇する力が出ません。

 

よって、急落した状態で
押し目買いのポイントに来ると、

・新規の買いが入りづらい
・逆張り売りの決済が出ない

といった事が重なって、
反転しにくくなるのです。

 

また、急に下落してくることで、

「下落の勢いが強いから、
戻ってきたら売りたい」

と売りを狙う人達も出てきます。

 

よって、
押し目買いポイントで反発をしたとしても、
今度はそこから戻り売りが入ってくるので、
下落をする可能性が高くなります。

 

実際のチャートだと、
以下のような感じになります。

 

押し目買いが入っていいような場所で
一旦は反発していますが、
その後に大きく下がっていますよね。

 

こういう場合は、
トレードをするにしても、
押し目買いポイントでしばらくもみ合って、
サポートラインとして
機能している事を確認してからの方がいいです。

 

こうなってくると、
買いを狙っていた人達が、

「下がらなくなってきたな」
「ここがサポートとして
機能してそうだから買ってみよう」

と考えて買いを入れてきます。

 

また、逆張りで売っていた人達も、

「サポートとして機能し出したから
そろそろ反転しそうだな」

「じゃあ今の内に逃げておこう」

と考えて売りポジションを決済してきます。

 

この2つの思惑が働くことで、
上昇しやすくなるので、
トレードをするにしても、
チャートの動きを
しっかり確認してからにしましょう。

 

時間をかけてジワジワ下がる形

時間を掛けてジワジワ下がる形も、
反転上昇しづらいです。

なぜなら、このように、
買いが入らずにダラダラ下げると、
押し目買いポイントにきたとしても、
買いたい人からすると、

「全然買いが入っていないな」
「このまま更に下がるかもしれない」

という心理が働くので、
買いが入りづらい状況です。

 

また、逆張り売りをしている人達にとっても、

「全然買いが入らずに
ずっと下げ続けているな」

「という事は下げの力が強そうだから
まだ利食いせずにキープしよう」

という心理が働いて、
売りの決済が出づらい状況です。

 

 

その為、
サポートラインで反発したとしても、
少ししか反発せずに、
逆に戻り売りが入りやすいです。

実際のチャートだと、
以下のような感じです。

 

ダラダラ下げてくる事で、
サポートラインに来たとしても、
ほとんど反発せずに下げていますよね。

 

しかも、時間を掛けて下がってくると、
誰が見てもわかるような
下落トレンドを作ることが結構あります。

例えば、以下のような感じです。

 

押し目買いのポイントまで、
時間を掛けて下がってきている上に、
高値と安値を切り下げながら下がっていますよね。

 

この形が出ると、
サポートラインで反転したとしても、
レジスタンスラインが作られているので、
そこから戻り売りが入って下落する事が多いです。

 

だから、トレードをするなら
この押し目の形もしばらくもみ合って、
サポートラインが機能しているのを確認してからです。

 

もし、押し目買いポイントに来るまでに
明らかな下落トレンドを作っていたら、
短期で上昇トレンドを作ってからの方が
勝率は高くなります。

 

 

ある程度時間をかけて下がる形

反転しやすい理想的な押し目は
このタイプであることが多いです。

要するに、ダウ理論に沿った
セオリー通りの形です。

角度で言うと45度ぐらいの形です。

なぜなら、
私たちがFXを始めた頃って、
ダウ理論を必ずと言っていいほど
勉強しますよね。

 

よって、
FXトレーダーの大多数の頭の中には、

「ダウ理論に沿ったキレイな形が反発しやすい」

という意識が刷り込まれています。

 

その為、45度ぐらいの角度で
サポートラインまで下がってくると、
多くの相場参加者が
ダウ理論の形を認識できるので、
買いが入りやすくなります。

 

実際のチャートだと、
以下のような感じです。

 

完璧に45度とはいかなくても、
押し目の形だけを見れば、
いい感じだなと思いませんでしたか?

 

もし、あなたもそう思ったなら、
他のトレーダーも
同じように感じていると思っていいです。

こういう形が、
多くの相場参加者に認識されやすいので、
反転する確率が高い押し目になります。

 

以上が、反転しやすい押し目と、
反転しにくい押し目の形になります。

 

上記の解説を読むと、

「いたって普通だな」

と感じると思います。

 

ですが、いざリアルトレードになると、
サポートラインだけを気にして、
下がってくる角度を意識せずに
トレードをしている人が多くいます。

 

その為、もしあなたが、

「ちゃんとした押し目でエントリーしてるのに、
なぜか上手くいかずに損切になる」

といった場合は、
サポートラインまで落ちてくる際の
角度も気にしてみてください。

 

ここを意識するだけでも、
トレードの精度はけっこう上がります。

因みに、売りの場合はこの逆になります。

 

押し目の深さはどれくらいがいいの?

押し目買いを狙う場合、
押し目ポイントまでの戻り方を
しっかり見ておくと
効果的なトレードができます。

 

「でも、反転しやすい形はわかったけど、
押し目の深さはどれくらいがいいの?」

こんな事を思ったかもしれません。

 

ここに関しては、私の経験上、
フィボナッチでいう、
50と61.8の押し具合になります。

 

セオリー通りの数値ですが、
このぐらいの深さが一番反転しやすいです。

なぜなら、
大多数の相場参加者の頭の中には
常にダウ理論が入っているからです。

 

その為、
ダウ理論に沿ったキレイな形が出ると

「これから上昇していきそうだな」

といったように、
大多数の相場参加者が考えるので、
一斉に買いが入りやすくなります。

 

そしてその時の押しの深さというのが、
フィボナッチでいう、
50と61.8の押し具合になるのです。

 

明らかに上昇の勢いが強い時は、
フィボナッチの23.6や38.2でも
反転する事はあります。

 

ただ、私の経験上、
やっぱり50と61.8が一番反転する確率が高いので、
押し目買いをするなら、
まずはこの付近の深さをベースにするのがいいです。

私が押し目買いをする時も
ほとんどがこのぐらいの深さで
トレードをしています。

 

フィボナッチを引く起点はどこがいいの?

フィボナッチを使う時に
迷う点としては、

「どこを起点に引けばいいのか?」

というのがあると思います。

 

ここに関しては、
人それぞれの部分があるので、
決まった正解はありません。

私の場合は、
これもダウ理論をベースにしていて、
なるべく等間隔で
上昇を繰り返している波に対して引きます。

 

例えば、下記チャート画像の状態で
フィボナッチを使って
50~61.8の押し目をチェックするとしましょう。

 

この時に上昇の波を見てみると、
波の幅がほぼ等間隔になっています。

 

ということは、
現在の流れはこの上昇幅で動いている証拠です。

よって、フィボナッチを引く起点も、
この幅を基準に引いていけば、
適切な押し目の深さがわかります。

 

今回であれば、
以下のチャートの黄色マルを起点に
フィボナッチを引いていきます。

 

そうすると、
フィボナッチの50と61.8は以下のようになります。

 

では、この後の動きを見てみましょう。

 

今回はフィボナッチ50の場所で反転しました。

こんな感じで、
フィボナッチを引いて押し目の深さを測る場合は、
ダウ理論に沿って上昇をしている波の幅を基準にすれば
大きく間違うことはありません。

 

キレイな形だけでトレードは無理でしょ?

ここまで反転しやすい押し目と
そうでない押し目について
お伝えしてきました。

基本的には、
反転しやすい押し目の形だけで
トレードをしていれば、
勝率は高くなります。

 

しかし、そうはいっても、
完璧にキレイな形なんて
そんなに頻繁に出るものではないですよね。

そうなると、
キレイな形じゃなくても
トレードをしなければいけませんよね。

 

そこでここからは、
押し目買いでトレードをする時の
実践例を紹介していきます。

 

まず、現在の1時間足が
以下のような状態だったとしましょう。

 

全体の流れは上昇トレンドなので、
買いを狙っていく場面です。

よって、ここから押し目買いを狙っていきます。

 

そしてその時に、
どこで押し目買いをするかですが、
上昇の流れの波を見ると、
以下のような感じになります。

 

よって、直前の上昇の波に対する、
押し目買いを狙っていく事になります。

ここから、
フィボナッチを使って
押しの深さを測ってみると、
50と61.8の位置が以下のようになりました。

 

これで、
押し目買いの目途がある程度見えたので、
次は反転しそうな場所が
その近くにないかを確認します。

そうすると、以下のような感じで
反転しそうな場所に水平線を引けました。

 

フィボナッチの
50と61.8に重なるような場所に
水平線を引けましたね。

これによって、
押し目買いのシナリオとしては、
この2つの水平線の内、
どちらかで反応したら買っていく事が決まりました。

 

あとはこの位置まで
レートが来るのを待つだけなので、
ローソク足をしばらく進めてみましょう。

 

上側の水平線までレートが戻ってきて、
反発し始めています。

水平線まで戻ってきた形を見ると、
少し時間を掛けて戻ってきている上に、
けっこうはっきりした
下落トレンドを作っていますね。

お世辞でもキレイな形とは言えないです。

 

しかし、こういう場面でも
トレードをしていかなければならないので、
まずは短期足に変えて、
エントリーを探っていきます。

この時の状況を15分足で見てみると、
以下のようになっていました。

 

 

これだと明らかに下落トレンドなので、
まだエントリーができません。

エントリーをするにしても、
戻り高値を上へ抜けてトレンド転換をするか、
水平線付近でしばらくもみ合ってからです。

 

では、ローソク足をもう少し進めてみましょう。

 

上昇する力が全然ないです。

押し目買いポイントまで
下落トレンドを作って落ちてくると、
やっぱりそう簡単には反転しないですね。

 

では、更にローソク足を進めてみます。

 

結局、更に下がっていき、
今度はフィボナッチ61.8と重なる場所まで
レートが落ちてきました。

ここで反転するかを確認する必要があるので、
ローソク足をしばらく進めてみます。

 

ちょっと反転してきましたね。

これだと水平線とフィボナッチの61.8が
効いている可能性が結構出てきました。

ここから、
15分足の戻り高値を上へ抜けてトレンド転換をするか、
この付近でもみ合って、
反転のサインが出るまで待っていきます。

 

それではローソク足を更に進めてみましょう。

 

戻り高値を上へ抜けられずに
下がってきたので少し微妙ですね。

ただ、よく見てみると、
逆三尊のチャートパターンが出来始めています。

 

これは反転のサインになりますよね。

しかも、フィボナッチと
水平線が重なる場所で反転もしています。

 

こうなると、

・フィボナッチを使うトレーダー
・水平線を使うトレーダー
・チャートパターンを使うトレーダー

これらの人達が買いを入れてくるので、
ここから上昇する可能性が高いです。

 

更に、1時間足を見てみましょう。

 

この状況をよく見ると、
直近の流れに対して
切り下げラインを引くことができるのですが、
そこをブレイクしています。

 

つまり、確実なトレンド転換はまだしていませんが、
下落の流れが一旦切れた可能性もあります。

また、切り下げラインを使うトレーダーも多く、
その人達が買いで入ってきます。

それでいて、
全体の流れは上昇トレンドなので、
より買いが入りやすい状況が揃っています。

 

よって、買いでエントリーをしていきたいので、
15分足のローソク足を進めて、
次の動きがどうなったかを見てみましょう。

 

陽線が出たので、
逆三尊の右肩で反応した証拠です。

ということで、
ここで買いエントリーをしていきます。

 

この時の損切り位置は、
水平線を下へ抜けた場所になります。

1時間足で見ると以下のような位置です。

 

ここを下へ抜けてしまうと、
短期の下落トレンドが継続になるので、
更に下がり続ける可能性があるからです。

 

利食いに関しては、
上昇トレンドで伸びる可能性があるので、
どこでもいいです。

私の場合は、
リスクリワードが1:2以上あればいいので、
今回の場面なら、
直近の最高値付近で利食いをします。

 

では、その後の動きを見てみましょう。

 

大きく上昇していきましたね。

このように、
キレイな押し目の形でなくても、
複数のエントリー根拠が揃えば、
トレードは問題なくできます。

 

その代わり、
上位足と下位足の流れを適切に判断して
チャートを丁寧に読む必要があります。

ここに関しては、
マルチタイムフレーム分析が必要になるので、
この方法を詳しく知りたい場合は、
以下の記事を読んでみてください。
FXで複数の時間足チャートをシンクロさせてトレードする方法

 

また、今回のようなトレードを
もっと見てみたい場合は、
以下の記事を参考にしてみてください。
大衆心理を考えながらのトレード【USDJPY】10月編

 

トレード精度を上げるなら大衆心理を考えよう

上記では押し目について、
解説をしてきましたが、
これらの解説は全て、
大衆心理の考えを使っています。

大衆心理とは、
買いと売りの気持ちを考えて
チャートを読み解くテクニックです。

 

そもそもチャートというのは、
相場参加者の心理によって
作られています。

その為、
相場参加者の心理を考えながら
チャートを見ていくと、

「次にどっちへ動きやすいのか?」

ということが予測できるようになります。

 

上記で押し目の角度について
解説している際も、

・買いたい人
・売りたい人

といった表現をしていますよね。

 

ですから、押し目買いを含め、
トレードの精度を上げたいなら、
大衆心理を考えながら
トレードをしていくのが効果的です。

 

もし、大衆心理について、
更に詳しく知りたい場合は、
以下の記事も読んでみてください。
FXでも相手の気持ちを考える事が重要です

 

大衆心理を覚えれば単純な手法でも結果は出せるようになる

上記では、
大衆心理について
簡単にお伝えしました。

この考えを習得すれば
単純な手法であっても
十分、安定した結果を出す事ができます。

 

実際に今の私も、
大衆心理の考えを
手法に取り入れていますが、
トレードの9割ぐらいが
単純な押し目買いや戻り売りです。

 

しかも、このトレード方法だと
損切りを根拠の崩れた場所へ置きやすいし、
損切り幅も小さく済みます。

それでいて、
利益もそれなりに伸ばせるので
ストレスが少なくて
個人的には凄くトレードがしやすいです。

 

FXで結果が出ない頃って、

「FXで勝つには
手法を複雑にしないと勝てない」

「勝つには何か秘密があるに違いない」

なんて思っていたのですが、
実際はそんなことはなく、
単純な手法であっても
普通に安定した結果は出せます。

 

むしろ、単純な手法の方が
エントリーに迷いも出ないし
再現性も高いので
トレードには効果的だったりします。

もし、このことについて
より詳しく知りたい場合は
以下の記事も読んでみてください。

 

基本的なトレード技術も重要

上記では、反転しやすい押し目と
反転しにくい押し目の形について
お伝えしました。

そして、
これらを上手くトレードに貸すには
大衆心理の考えを取り入れるのが
オススメだともお伝えしました。

 

しかし、
これらのことが活きるのは
基本的なトレード技術を
習得した上でのことになります。

 

基本的な事とは

・全体の流れを読む力
・反転しやすい水平線を引く力

主にこれらのことになります。

 

これらのことが
しっかりできるようになっていないと
いくら押し目の形だけ覚えても
ほとんど使い物にならないですからね。

ただ、そうはいっても、
この2つの力に関しては
FX歴が1年以上あれば
ほとんど問題ないと思います。

 

ですから、もし今現在、
FX歴が1年以上あるなら、
大衆心理の考えを取り入れるだけで
今回お伝えした押し目の形を
上手くトレードに活かせると思います。

 

逆に、基本的な事に対して
ちょっと不安があるような場合は
以下の記事も読んでみてください。
FXの効果的な勉強方法とは?まずやるべき事は環境認識から!

FXで水平線の引き方はシンプルに6本引くだけで十分!

 

まとめ

今回は、反転しやすい押し目と、
反転しにくい押し目について、
私の考えをお伝えしてきました。

 

基本的にトレードをする際は、
押し目を狙った方が
勝率が高く利益も伸びやすいです。

しかし、押し目とはいっても、
下がってくる角度によって
反転しやすい・しにくいがあります。

 

その為、もし今現在、
押し目買いのトレードの精度が悪い場合は、
レートが戻ってくるときの
角度もチェックしてみてください。

 


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