基本的にFXに限らず、
チャートが存在する金融市場では、
相場参加者がいて、
その人達の心理によって
チャートが出来上がっています。
そして、トレードの精度を上げるには、
大衆心理を読むのが特に効果的だと
私は考えているので、
大衆心理をトレードに取り入れています。
でも、「大衆心理をチャートから読む」
とはいえ、どうやったらいいのか?
と迷うことがあると思います。
そこで今回は、
チャートから大衆心理を読む為の
ちょっとしたコツをお教えします。
チャートから大衆心理を読むコツとは?
チャートから大衆心理を読むコツとして、
相手の気持ち考えることがベースにあります。
そして、そのコツというのが、
・買っている人の気持ち
・売っている人の気持ち
といったことを考えることです。
買っている人の気持ちを考える
例えば、以下のチャート画像では、
上昇トレンドの状態ですが、
頂点から大きく下落してますよね。
この下落の時の
買っている人の大衆心理を
考えてみましょう。
まず、上記のチャート画像では、
上昇トレンドが続いているので、
買っている人が多くいます。
そして、買っている人というのは、
「いつ利食いをしようかな」
と狙っているわけですよね。
でも、利益はなるべく伸ばしたいので、
どこかで反転しそうなサインが出たら
決済をしようと考えています。
そして、その決済をしてきた場所が
上記チャート画像の黄色枠です。
チャートの下落し始めた箇所を見ると、
強めに下げていますよね。
この強めの下落を見ると、
買いポジションを持っている人達は、
「ヤバい!強めに下がってきた」
「早く決済しないと利益がなくなっちゃう」
と考えるので、
みんな一斉に利食いをしてきます。
これによって、更に下落する要因となり、
「ヤバい!強めに下がってきた」
「早く決済しないと利益がなくなっちゃう」
という気持ちが更に強く働いて、
買いポジションを持っている人達が
利食いをしてくるので、
下げが加速していきます。
このようにして、
買っている人の大衆心理を考えると、
なぜ一気に下落したのか
理由がわかりますよね。
売っている人の気持ちを考える
次に売っている人の気持ちですが、
例えば、下記チャート画像の水色マルでは、
売りポジションを持っている人達が
一斉に利食いをしているのがわかります。
ではなぜ、売っている人達は、
水色マルで一斉に決済をしたのでしょうか?
まず、上記のチャート画像を見ると、
下落トレンドが続いているので、
売っている人が多い状態です。
そして、水色マルの少し前を見ると、
ダブルボトムができていますよね。
実はこの形によって、
売っている人の大衆心理が
一気に決済方向へ変わりました。
なぜなら、安値更新をした後に、
もう一度、安値更新を目指していますよね。
しかし、安値更新をしっかりできずに、
大きい下ヒゲが出ていますよね。
この下ヒゲによって、
売っている人達は、
「あ、もう安値更新できない」
「逃げないとやばいかも」
と思って徐々に決済をし始めます。
これによって、更に大きく上昇しますが、
一旦レジスタンスで止められています。
ただし、レジスタンスで止められて下がっても、
あまり下げずにすぐに上昇して、
レジスタンスラインを上抜けしていますよね。
これによって、
売りポジションを持っている人達は、
「レジスタンスされずに上抜けた」
「これはトレンド転換の可能性が高い」
と判断して、
一斉に決済をしてくるのです。
だから、上記チャート画像の
赤ラインを上抜けることで、
一気にレートが上昇しているのです。
このようにして、
・買っている人の気持ち
・売っている人の気持ち
といったことを
チャートを見ながら考えると、
大衆心理を読む第一歩としては
非常に効果的です。
買いと売り両方の気持ちを合わせて考えてみる
次は大衆心理を読む方法を
一歩進めて、
買っている人と売っている人、
両方の気持ちを合わせて考えると
更にチャートに対する理解力が増します。
例えば、
下記チャート画像の黄色マルでは
安値をブレイクしています。
この時の買っている人と
売っている人の気持ちを
考えてみましょう。
まず、買っている人が
ブレイクをした箇所で
どんな気持ちなのかを
考えていきましょう。
上記画像では、
サポートラインとして
赤いラインが引いてありますよね。
ここではレートが反発しているので、
買っている人がいる証拠です。
この買っている人達は
サポートラインから上昇して
利食いする事を望んでいます。
しかし、万が一、
思惑とは反対に動いた場合、
含み損を抱えてしまいます。
その含み損を大きくして
大損しないように
サポートラインの少し下に
損切りを入れておきます。
そして、思惑通りにいかずに
下がってしまった時に
サポートラインを下抜けると
買っている人達の損切りが発動します。
買っている人達の損切りは
買いの反対売買の売りになるので
レートを押し下げる力になります。
よって、サポートラインを下抜けたら
そのまま下落しやすくなります。
次に売っている人の気持ちですが、
まず、売っている人達からすると、
逆張りになるので、
基本はサポートラインで
利食いを考えています。
しかし、今回の場面だと
サポートラインまでレートが来ても
反発はしているけど、
反発の力が弱いですよね。
この動きを見たことで
売っている人達は、
「利食いする予定だったけど
反発する力が弱いな」
「じゃあサポートラインを
ブレイクしていくかも」
と考えるので、
利食いをしてきません。
本来であれば、
サポートラインで利食いが入ると
売りの決済は買いとなるので、
そこから強く反発していきます。
しかし、
売りの利食いが出ずに
反発する力が弱いので、
上に行く力が働かず、
下がっていくのです。
これによって、
赤のサポートラインを
ブレイクしていきます。
このように、
買っている人の気持ちと
売っている人の気持ちを
合わせて考えていくと
チャートが動く原理を
より深く理解できます。
ただし、
2つの立場の考えを同時進行させると
混乱することがあります。
そんな混乱を避ける為に
まずは買っている人だけの気持ち、
売っている人だけの気持ち、
どちらか一方を考えることから
始めるのがいいです。
関連記事:FXでも相手の気持ちを考える事が重要です
大衆心理を自分のトレードにどう活かすか?
チャートから大衆心理を読むコツとして、
買っている人や売っている人の気持ちを
考えることです。
そうすれば、
チャートがどのように動きやすいのかを
予測できるようになります。
では次に、この大衆心理の読み方を
“自分のトレードにどう活かすか?”
といった事が気になると思います。
これに関して言えば、
自分の好きなように活かせばいいと思います。
例えば、自分の中で、
「なんか変な位置でトレードをしちゃって
負けることが多いなぁ」
なんて事があったとします。
こういう時に、
チャートから大衆心理を考えて、
自分の負けトレードを確認するのです。
仮にあなたが、
以下のチャートの黄色マルでエントリーをして、
水色マルで損切りになったとしましょう。
こういうような場合、
大衆心理を考えながら、
丁寧にチャートを見ていくのです。
例えば、
まずは環境認識をしていきます。
今回の場面であれば、
大きな流れを見ると
上昇トレンドになっていますよね。
つまり、この状況では、
「売りたい人よりも買いたい人の方が多い」
ということがわかります。
よって、狙うべきは買いエントリーになります。
今回のトレードでは、
買いエントリーをしているので、
環境認識は正しくできている事がわかりますね。
そして次に考えるのが、
「どこで買うか?」
といった事になります。
買う場所に関しては、
正直、どこでもいいのですが、
勝率が高くて利益が伸びやすいのが
やっぱり押し目買いになります。
よって、押し目買いをするなら、
レートが反転しやすい場所まで引き付けて
買っていくのがセオリーです。
そんな時に役立つのが水平線ですよね。
水平線を引くことで、
「この位置が相場参加者に意識されているな」
というのが視覚的にわかりやすくなります。
そこで、今回の買いエントリーのポイントに
水平線が引けるかをチェックしてみます。
上記の画像を見てみると、
意識されそうな場所に
ちゃん水平線も引けていますね。
ということは、
水平線の引き方も問題ない事がわかります。
では最後に見るべきポイントが
エントリーポイントになります。
ここまで見てきて、
・環境認識
・水平線
といった部分は
正しく判断できています。
しかし、
それでも損切りになったという事は、
このエントリーポイントに
何か問題がありそうですよね。
ということで、
このエントリーポイントを
大衆心理を考えながら、
丁寧に見ていきましょう。
まず、最高値を付けた後の
動きを見てみると、
一度上昇して高値更新を
狙った動きをしていますが、
高値更新できずに戻ってますよね。
しかも小さくダブルトップを作りました。
この時点で、
すでに買いポジションを持っていて、
含み益になっている人達は、
「あれ?」
なんて感じ出しています。
そして更にその後の動きを見ていくと、
ダブルトップのネックを下抜けて、
その後に戻ってきていますが、
直近の高値にすら届かずに
下げ始めています。
こうなると、
買いポジションを持っている人達は
「あれあれ?」
「これはちょっとまずいぞ」
なんて感じて利食いをしてきます。
そして更にその後の動きを見ると、
今度は直近の安値を強めに抜けました。
これによって、
高安切り下げが完成して、
短期的な下落トレンドの発生です。
このように、
はっきりした下落トレンドが出ると、
いくら押し目買いポイントであっても、
買いポジションを持っている人達は
「逃げないと利益がなくなっちゃう」
なんて思って決済をしてきます。
このような状態なのに、
あなたは果敢にも
買いエントリーをしているわけです。
しかし、そうは言っても、
・上昇トレンドであること
・水平線が引ける場所
この2つの状況があるので、
一旦は反発して上昇します。
それでも、短期的に
キレイな下落トレンドが出ているので、
下の方から買って、
かなりの含み益が出ている人達は、
「一旦はここで逃げておこう」
と考えて利食いをしてきます。
更にこの場面では、
キレイな下落トレンドが出ている事で、
「この流れに乗って、
一旦は下落するだろうな」
なんて考えて、
売ってくる人達も出てきます。
これによって、
売りの力が強くなって、
サポートラインを下抜けるような
強い下落が発生したのです。
そして、この事に気づかずに
利益を大きく伸ばそうとしたあなたは
下落の波に巻き込まれて、
損切りになってしまったのです。
このように、
大衆心理を丁寧に読み解いてくと
自分が負けた原因がわかって、
次から気を付けることができます。
また、これ以外にも、
自分の勝ちトレードに対して、
同じように丁寧に分析すれば、
「なぜ勝てたのか?」
といった事がはっきりわかるので、
次回からも同じトレードが
できるようになって、
トレード内容を安定させる事ができます。
こんな感じで、
チャートから大衆心理を読む事を
自分のトレードに活かす事ができます。
大衆心理をエントリーに活かすコツ
上記では、
トレードが上手くいかなかった理由を
大衆心理の観点から
見つけ出す方法をお伝えしました。
次はエントリーで
大衆心理を活かすコツを
簡単にお伝えします。
例えば、
上昇トレンド中の押し目買いをする場合、
サポートラインにレートが来たからといって
すぐに入るのではなく、
しばらく待ってから入った方が
エントリーの精度が上がります。
下記のチャート画像でいうと、
黄色マル辺りで買いです。
これはなぜかというと、
まず、1回目にサポートラインまで
レートが落ちてくる動きを見ると、
ちょっと強めに下がってきてますよね。
この強めの下げによって、
買おうと考えている人達は、
「あ、ちょっと下げの勢いが強いな」
「もしかしたらそのまま下がるかも」
「じゃあ一旦買うのを様子見しよう」
と考えて、買いを控えてきます。
こうなると、買いが入って来ないので
サポートラインまでレートが来ても
あまり反発せずに
下抜ける動きが出やすいです。
しかし、
下げの勢いが強いにもかかわらず、
サポートラインを下抜けないと
買いを狙っている人達は
「あれ、下げの勢いが強いのに抜けない」
「てことはここから反発するかも」
という考えに変わってきます。
今回のチャート画像であれば、
サポートラインで一旦反発した後、
もう1回下げて
ブレイクしようとしています。
でもブレイクできずに
反発していますよね。
これによって考えられる事は、
本来は下げて
ブレイクしてもいいはずなのに
ブレイクせずに反発した。
つまり、
“買いの力が強い”
と判断することができます。
よって、次のローソク足で
買いエントリーをする事ができます。
こんな感じで
チャートの動きから
大衆心理を考えていけば、
より精度の高い
エントリーが可能になります。
もし、エントリーの仕方について
もっと見てみたい場合は
以下の記事も読んでみてください。
⇒デイトレで1分足を使ってピンポイントでエントリーする方法
利食いで大衆心理を活かすコツ
エントリーの解説をしたので
ついでに利食いで
大衆心理を活かすコツについても
簡単にお伝えしていきます。
利食いの場合、
やり方はいくらでもあるので、
正直な話、
自分にとってストレスのない
利食い方法を使えばいいです。
その為、これからお伝えする方法は
あくまでも一例として
考えていただければと思います。
ではいきます。
私が考える大衆心理を使った
利食い方法は上昇や下落の力が
弱まったのを確認してから
利食いしていくやり方です。
例えば、下記チャート画像の
黄色マルで買った場合、
水色マルで利食いをします。
なんでこの位置で
利食いをするかというと、
高値を切り下げて
ダブルトップを作っているからです。
まず、買った後に
高値と安値を切り上げて
順調に上昇トレンドが続いていますよね。
つまり、売りたい人よりも
買いたい人の方が多い証拠なので、
まだ上昇が続くはずです。
だから、最高値を付けた後に
一旦下がってきていますが、
そこから押し目買いが入って
上昇をしていますよね。
そして本来なら、
上昇トレンドなので、
直前の最高値を抜けて
更に上昇してもいいはずです。
しかし、
今回のチャートの動きを見ると
高値更新できずに
下がってきていますよね。
この動きを見せる事で、
買っている人達は、
「あれ、高値更新してもいいはずなのに
更新せずに下がってきてる」
「てことは上昇の力が弱まってるかも」
なんて不安になるので、
少しずつ利食いをしてきます。
更にこれに加えて、
「あ、高値更新に失敗した」
「もう買いの力がないかも」
と考えて、
逆張り売りをしてくる人も出てきます。
よって、この2つの売り圧力によって
レートが下がっていきます。
レートが下がっていくと、
買っている人達は、
「やっぱりもう上昇の力がないかも」
「今逃げておかないと損しちゃう」
という気持ちが更に強くなって
利食いをしてきます。
これに便乗した形で
逆張り売りを狙っている人達も、
「やっぱり買いの力が弱いな」
「ここから下がっていくだろうな」
なんて考えて売りで入ってきます。
これによって更に下がっていきます。
あとはこのサイクルが続いて、
買いの利食いだけでなく
損切りも出てきます。
新規の売りもどんどん入ってきます。
これらの思惑が強くなっていくので、
下がる力も強くなっていき、
一気に下落していくのです。
このような大衆心理が働くので、
高値更新に失敗して
下げ出した場所で利食いをするのです。
そうすれば利益確保ができますよね。
この方法を使うことで、
利益確保をできるだけでなく、
トレールのように
利益を伸ばすこともできます。
例えば、下記チャート画像の
黄色マルでエントリーした場合は
かなり利益を伸ばすことができます。
こんな感じで、
チャートから大衆心理を
読めるようになると、
利食いも伸ばすことができます。
ただし、
この方法も万能ではないので、
利食いをした後に
伸びていくこともあります。
例えば、以下のような感じで。
このように、
利食いした後に更に伸びていくと
利食いできたのに悔しい思いを
することもあるので、
利食い方法に関しては、
自分にとってストレスが少ない方法を
使っていくのが一番です。
関連記事:FXでの利確タイミングは?効果的な利確の方法を紹介します
損切りで大衆心理を活かすコツ
利食いといえば、
損切りもセットですよね。
ということで、
損切りに関しても
大衆心理を活かすコツについて
簡単にお伝えしていきます。
例えば、損切りの場合は、
下記チャート画像の黄色マルで
買いエントリーをした場合、
水色ラインが損切り位置になります。
まず、買いの下側に注目すると、
サポートラインが引けますよね。
このサポートラインで反応して
上昇しているので、
この近辺で買った人達が多くいる証拠です。
ということは、
買った人達の多くは、
サポートラインを下抜けたら
含み損になってしまうわけです。
その含み損を限定させて
大損を防ぐ為に
サポートラインの少し下に
損切りを設定してきます。
そして実際に
サポートラインを割ってくると
買っていた人達の
大量の損切り注文が発動されます。
買っていた人達の損切りは
売りでの決済になるので、
それが売り圧力となります。
更にこの状況に加えて、
サポートラインを割った時に
ブレイク売りを狙ってくる人もいます。
つまり、サポートラインを割ると、
・買っている人達の損切り
・新規の売り
といった2つの売り圧力が働くので、
下落の勢いが強くなります。
このような理由から
黄色マルで買った場合、
損切りをサポートラインの
少し下に設定しておかないと
大損することになります。
これが大衆心理を活かした
損切りのコツになります。
とはいっても、
いたって普通の損切りですよね。
それでも、
大衆心理の観点から考えると、
理にかなった損切り位置なので、
この方法で十分なのです。
昔の下手だった自分の行動を活かす
更に大衆心理を
トレードに活かすコツとして、
昔の下手くそだった
自分のトレードを利用するのです。
例えば、FXを始めたばかりの頃って
・大きく動いた時に飛びつく
・適当な値ごろ感で逆張りをする
といったように、
感情でトレードをして
負けていた時期があるはずです。
こういう行動も
負けている人の大衆心理が
働ている証拠なので、
これを逆手に取って、
「大きく動いた時は
一旦待ってから入ろう」
「逆張りはせずに
押しや戻りを待って順張りをしよう」
といったように対策を作るのです。
これをやるだけでも、
余計なトレードが減って
トレードの精度を上げる事ができます。
まとめ
今回は、チャートから
大衆心理を読む為の
ちょっとしたコツについて
お伝えしてきました。
もちろん、今回以外にも、
大衆心理の読み方は色々とあるのですが、
一気に説明してもわからなくなるので、
まずはこの程度から始めるのが良いです。
大衆心理は使いこなせるようになれば、
物凄く大きな武器になりますが、
その分習得にも時間が掛かります。
だから、チャートから
大衆心理を読むコツとしては、
まずは上記のような感じで、
買っている人の気持ちと、
売っている人の気持ちを読む事から
始めるのがオススメです。
もし、大衆心理について、
もっと学んでみたい場合は、
まずは以下の記事から読んでみてください。
⇒ローソク足から大衆心理を考えてFXのトレードを安定させる!
P.S. メルマガを始めました
大衆心理を中心に、
FXで勝つ為のコツをお伝えしていきます。
という方には特におススメです。
もちろん、"勉強すべき事がわからない"
という場合にもオススメです。
メルマガの詳細内容はコチラ
登録はもちろん無料で、
解除もワンクリックで出来ます。